京都に留学中の学生が選ぶ自然を感じられるおすすめスポット
2024.11.07
京都といえば、2000年の歴史を持つ数百もの寺社仏閣が有名ですが、街を歩いているともう一つ目につく魅力があります。それは、大阪や東京といった他の大都市とは違い、どこにいても自然がすぐそばに感じられることです。実際、京都に留学している多くの学生たちは、この点を特に気に入っていると話しています。2023年に行った「京都留学生満足度調査」では、留学生の93%以上が自然環境に「満足」または「とても満足」と回答しており、これは調査項目の中で最も高い満足度でした。この結果を受け、さらに詳しく調べるために、留学生たちに京都の好きな自然スポットやその楽しみ方について尋ねてみました。留学生のおすすめスポットで、京都の自然を楽しんでみませんか?
学生に人気の自然スポットは?
京都に留学すると、自分だけのお気に入りの自然スポットがきっと見つかるでしょう。例えば、近所の静かな一角に毎年春になると満開になる一本の桜の木のような、自分だけが知っている京都の小さな風景を見つけることができるかもしれません。もしくは、嵐山の山々を赤色やオレンジ色に染めるモミジの絨毯のような壮大な景色を見つけるかもしれません。多くの学生が口を揃えていたのは、京都ではこうしたスポットに“気軽”に行けること。「1時間もかからずに自然に触れることができる」と話してくれた留学生もいました。
また、「緑が多く、四季を感じられる美しい景色、その自然の資源は他の地域にはあまりない京都ならではの財産です」と教えてくれた留学生もいました。
では、留学生たちが選んだお気に入りの自然スポットを見ていきましょう!
①鴨川
鴨川は京都市内をまっすぐ貫いて流れており、留学生たちの中で最も人気のある自然スポットです。市内中心部からアクセスしやすく、川の両岸には歩行者や自転車専用の道が整備されています。京都市街では、カップルや家族が散歩をしたり、ピクニックをしたり、川沿いでコーヒーを飲みながらくつろいでいる光景が見られます。市街地にありながら、川の水辺にはアオサギや鵜のような水鳥が餌を求めて歩き回っている姿も見ることができます。
北に向かい川幅が広がるあたりでは、楽器の練習をしている学生や、スポーツをしたりダンスを練習しているグループを見かけることができます。特に学生の間では、「デルタ」と呼ばれる出町柳駅近くの鴨川の分岐点が定番スポットで、浅瀬で子どもたちが遊んだり、大人たちが芝生の上で集まってくつろいだりしています。
学生たちは、どのように鴨川を楽しんでいるのでしょうか?多くの学生は、川沿いを散歩したり、ピクニックをしたり、友達と飲み物や軽食を持ち寄って楽しむのが好きだと話していました。
「鴨川を散歩すると様々な動物を見ることができますし、水の流れ音で落ち着くこともできます。
鴨川で散歩やラニングがおすすめです。私はピクニックをすることも多いです」と教えてくれた留学生もいました。
また、鴨川が京都の四季を感じさせてくれる場所だという声も多く聞かれました。「夏は花火をすることで季節感を感じます」と話す留学生や、その他には、「四季折々の景色が魅力的です。春には桜の花が咲き、夏には鴨川沿いで食事を楽しめる川床が有名です。秋には紅葉がきれいで、冬には雪景色が素敵です。鴨川周辺には清水寺、祇園、八坂神社など多くの名所があり、グルメも充実しています。交通アクセスも便利なため、JR京都駅から徒歩圏内、地下鉄や市バスでもアクセス可能です。」と語る留学生もいました。
川の中央に位置するという点も、多くの学生が繰り返し挙げていた鴨川の魅力です。ある学生は、「特に鴨川は河原町や四条のような市内から北の山奥までつながっていて、京都市民なら誰でもアクセスできて、一番簡単に京都の自然環境が楽しめる場所だと思います」と鴨川の利便性についても教えてくれました。留学生たちや地元の人々にとって、鴨川が愛されているのも納得ですね。
②哲学の道
留学生が選んだ第2位の自然スポットは、哲学の道です。地元の人々や観光客にも人気があり、ほとんどの京都の散策ガイドに掲載されている名所です。19世紀後半に京都に整備されたこの木々に覆われた散策路は、永観堂と銀閣寺を結ぶ運河沿いにあります。
春になると、桜の花が頭上にピンクのアーチを作り、散った花びらが運河の水面を覆います。学生たちが「哲学の道は桜を見るのに最適な場所」と口を揃えたのも納得です。また、友達との静かな散歩や写真撮影にもぴったりなスポットだという声も多く聞かれました。
京都の多くの自然スポットは、もちろん美しいだけでなく、文化的にも重要な場所です。そのため、留学前から訪れることを楽しみにしていた留学生もいました。ある留学生は「哲学の道と選んだ理由は日本語を学んだ時哲学の道についての読解問題があったため、行かずにはいられない場所なんです」と語ってくれました。
③嵐山
京都市内から電車で1時間足らずの場所にある嵐山は、観光地として有名なエリアです。竹林、庭園が美しいお寺、そして渡月橋を囲む山々の景色などで人気があり、留学生たちのお気に入りスポットとして選ばれたのも不思議ではありません。アンケート調査で留学生が選んだ京都の自然スポット第3位が嵐山でした。授業のある日はなかなか時間が取れないかもしれませんが、京都に住んでいれば休日でも早い時間や遅い時間に訪れるなど工夫することで、観光客の混雑を避けられるのも魅力です。
では、留学生にとって理想的な嵐山での一日はどんな感じなのでしょうか?「阪急嵐山駅から出て、渡月橋を渡り、食べ歩きを楽しむのが好きです」とある留学生が教えてくれました(幸い、嵐山は阪急線とJR線どちらでもアクセスが便利な場所にあります)。「竹林を散歩することでリラックスでき、天龍寺では世界遺産に登録された美しい庭園を鑑賞することができます」
また、少し街中から離れているので、より広大な自然を楽しむこともできます。この留学生は、亀岡の保津峡を通り抜ける「嵯峨野トロッコ列車」もおすすめしてくれました。迫力ある景観を楽しめる人気の観光列車です。さらに、留学生が指摘していた通り「嵐山には抹茶が有名なカフェや懐石料理など、グルメスポットも多数あります。交通アクセスはJR嵯峨嵐山駅から徒歩圏内、市バスも利用可能です。
④京都御所・京都御苑
京都御所とその周囲に広がる京都御苑は、京都の繁華街からすこし北に進んだところに位置しています。観光客で混雑していることはあまりなく、代わりに広大な敷地(いくつもの街区に相当するほどの広さ!)には芝生や豊かな木々、そして四季折々の花々や植物が広がっています。多くの人が砂利道を歩いたり、木陰の芝生でのんびり座ったりと、ゆったりとした時間を楽しんでいます。敷地内には、京都御所、京都迎賓館、そしていくつかの神社も点在しています。
このリストに挙がった他のスポットと同様に、留学生たちは京都御苑の四季折々の風景を高く評価していました。もちろんアクセスの良さもポイントで、ある留学生はこう語っています:「京都御苑は大学から近いのもあり、入場料もないのでよく散歩をしに行きます。」
京都御苑の英語ガイドマップはこちらでご覧いただけます。また、駐輪場やアクセス、規則についての詳細はこちらで確認できます:京都御苑国民公園 [環境省]。