京都の大学で芸術を学ぼう!
2017.03.13
京都は芸術を愛する人が集まる街です。街のいたるところに美術館やギャラリーがあり、数100年続く伝統工芸を生業とする人、個性的な出版社やデザイン会社などが当たり前のように存在しています。京都では、芸術は生活の一部といえるでしょう。
もちろん芸術や絵画、デザインを学べる大学も充実しています。
今回は精華大学でイラストを学ぶゴンさんにインタビューしました。大学生活や作品について詳しく教えていただきました。
受験にあたってのアドバイスや精華大学からのウェルカムメッセージもいただいてきましたよ!
芸術の都、京都
プロフィール
お名前:スリサムウォン ワラリットさん (愛称ゴンさん)
Vararit Srisermwongse (Gong)
タイ、バンコク出身。
大学:京都精華大学
学部:デザイン学部イラスト学科イラストコースアート&デザインクラス3年生
Q.日本、京都に留学しようと思われたきっかけをお教えください。
A.母に読んでもらった本の挿絵で、初めて日本の創造的な作品に触れました。「ぐりとぐら」などを読んでもらったことを覚えています。
小さい頃には日本の漫画やアニメをよく見ていました。名探偵コナンやポケモンは日本と同じようにタイの子どもたちにも人気でした。
そして、10歳くらいの頃、日本に旅行したのがきっかけで、だんだん日本に親近感を持つようになりました。それに、日本のアートやデザイン業界は世界で最高の水準だということを知って、日本の美術大学で勉強したいと思うようになったんです。
ゴンさんの作品
Q: デザインやイラストに興味を持たれたのはいつ頃ですか?
A: いつから美術に興味を持ったのかは、はっきりわかりませんが、少しずつ吸収してきた感じだと思います。
子どもの頃に母に読んでもらった本の挿し絵にも、ディズニー、ピクサースタジオ、そしてもちろんスタジオジブリもあり、楽しかった記憶があります。
ちなみに、ジブリのアニメは有名ではないものも含めて好きで、東京にいたときジブリ美術館に3回は行きました。いつも小さな子どもたちで賑わっていましたね。
成長するにつれ、だんだん映画やデザイン作品にも興味を持つようになりました。
自分は作品を通じて夢を与えてもらったので、今は自分も作品を作って、夢を伝える人になりたいと思っています。
ゴンさんの作品
Q: 京都の精華大学に入りたいと思われたきっかけは何でしょうか?
A: 高校を卒業したときに来日して、最初は東京の語学学校で日本語を勉強していました。
高校のときからすでに芸術に興味を持っていました。
そして芸術の中でも特にイラストを勉強したい気持ちがありました。日本でイラストを学べる大学を自分で調べてみると、東京の美大はイラストを中心に授業を行う大学が少なかったんです。
イラストを重視して探すと、精華大学や京都造形芸術大学がでてきたので、サイトでカリキュラムを見て、夏のオープンキャンパスにも行ってみました。
そして、精華大学のオープンキャンパスがとても楽しかったので、入学したくなりました。模擬授業などの雰囲気が自分に合うなと思ったので。
それから、バンコクも東京も都会だったので、自然のあるところに住んでみたい気持ちもありました。京都は地図もわかりやすいですしね(笑)
実は大学は京都の大学しか受けていません。京都に行くことは心に決めていましたね。
海外と日本の入試は違う?
Q: 東京にいたときは美術系の大学を受験するにあたって、デッサンの勉強もされていたのですか。
A: 語学学校の授業は午前中で終わり、午後は一般の大学に入りたい人のための授業がありました。数学や語学の受験科目などです。
僕はそういった受験科目を取っていなかったので自由な時間がありました。
でも画塾に通う金銭的余裕はなかったので、日本語の授業が終わった後に独学でデッサンを勉強していました。
入試の中で一番難しかったのはデッサンの試験でした。
実はこれが日本の芸術系の大学と海外との一番大きな違いかもしれません。
海外の大学では入試は面接と作品審査だけで、入学してからデッサンを学びます。でも日本では入学当初から画力が問われます。画力がないと、大学に入れないところが多いと思います。
このことを知らない人は多いと思うので、事前にデッサン試験の準備しておくことを伝えたいです。
デッサン以外の受験科目は作品審査、日本語での面接があります。日本語能力試験のN2以上も求められます。