「故きを温ねて新しきを知る」留学生の清水焼窯元見学に密着!
2020.02.04
今にも器から飛び出て来そうな鮮やかな草花の模様に、触れたら割れてしまいそうに繊細な花瓶。
訪れたのは、京都東山泉涌寺にある京焼・清水焼の窯元「陶葊(とうあん)」。
陶葊はこの地で、大正時代から今日まで焼物文化をつないでいます。
http://www.touan.co.jp/
この日行われたのは、KyoTomorrow Academyによる、京都で学ぶ留学生のための陶葊見学ツアー!京都で学ぶ留学生と、京都の伝統工芸品である焼物。
その新しい出会いの先には、たくさんの発見と文化の未来がありました。
今回は、ツアーの模様や留学生の声をお伝えします!
KyoTomorrow Academy × 株式会社陶葊
KyoTomorrow Academyは、京都の伝統文化体験や企業人とのワークショップ、就活セミナーなどのプログラムを通じて、京都で学ぶ留学生が、京都での就職について考え、行動に移すことのできるコミュニティです。その他にも多彩なプログラムを通じて、留学生が京都でよりよい留学生活を送れるようサポートすることを目的としています。
https://www.studykyoto.jp/kyotomorrowacademy/
今回の陶葊見学ツアーは、京都の伝統産業や企業の魅力を知りたい!という留学生を対象に「企業見学 Company Visit」第二弾として、開催されました。
実際に陶葊の工房を訪れ、普段は見られない職場の見学や、社長さんから直接お話を伺うことができるなど、貴重な体験盛りだくさんなツアーだったんです!!
職人の技を間近で見学!
陶葊に到着すると、2グループに分かれて早速工房見学がスタート。
まず訪れたのが、土から器の形を作る工程と、乾燥を行う場所。
黙々と器の形を作り上げていく職人さんとずらりと並ぶ器を前に、どことなく緊張する取材班の一方で、留学生からは、次々と質問する手が上がりました。
「この土はどこから来たんですか?」
「どんな性質があるんですか?」
留学生の質問に丁寧に答えてくださる職人さん。
京都で作られる清水焼ですが、土は様々な場所の土が使われるそう。
名古屋の土もあれば、土鍋に使われていたのは、なんとはるばるアフリカから!
土を知ることは、その土地の歴史を知ることにも関心が広がるそうです。
清水焼がそんなにグローバルなルーツをたどっていたとは……!
次は、取材後の留学生へのインタビューでも特に印象的だという声の多かった、絵付けの工程です。
細い筆で、生き生きとした絵を描いていく様子は、思わず取材を忘れてメモの手も止まりそうになる程。一生眺めていたくなるような美しい筆使いにうっとりしました。(もちろん取材はきちんと続行しましたよ!笑)
絵付けの後は、器に白化粧土を塗る「白化粧」という技法についての説明や、焼き釜の見学、陶葊で作られる商品のひとつである「花結晶」の製作過程について説明をしていただき、工房見学は終了。
夏の暑さも忘れて、工房内の作品や職人さんの手さばきを前のめりに見つめる留学生の姿勢がとても印象的でした。