留学生が「変化」の鍵を握る!?NISSHA見学ツアーに密着!
2020.04.27
以前ご紹介した京焼・清水焼窯元見学に続いて、「KyoTomorrow Academy」による留学生のための企業見学ツアー密着の第二弾。
NISSHA株式会社について
NISSHA株式会社(以下、NISSHA)は1929年に創業され、美術全集や図録などを数多く手がけ、高級美術印刷の会社として高い評価を確立しました。その後、NISSHAはコア技術と製品群の多様性を追求し、現在では電子ディバイスや医療機器分野など4つの事業を展開し、海外売上高比率8割超、全社員の半分以上は海外籍と世界を舞台に活躍しています。
印刷は紙だけじゃない!広がり続けるNISSHA製品
今回の企業見学ツアーでは、はじめに人事部の坪田和弘さんからNISSHAの会社・事業概要についてご説明とショールームでの製品見学が行われました。
ショールームには、自動車向け内装部品、フィルムタッチセンサー、医療用電極など、現在NISSHAで作られているさまざまな製品が展示されています。自動車やゲーム機など、誰もが名前を知る世界的メーカーのキーパーツに採用されていることに驚きました。
「印刷会社」と聞くと紙に文字などを印刷する会社というイメージが強かったのですが、さすがNISSHA。
「印刷は、紙の表面に文字や色を再現する技術だというイメージをお持ちではないでしょうか。実は、印刷は紙以外の素材にも可能です。さらには、単に文字や色を付けるだけでなく、特殊なインクで印刷することで指紋が付きにくいといった機能を施すことで付加価値を生み出すことのできる技術です」という坪田さんのお話に、留学生もびっくり!
今回参加した留学生の出身国はそれぞれ異なりますが、その中でも「これ見たことある!」「使ったことある!」と言う声が多く聞こえたのも印象的でした。
日本へ留学に来る前に“実は”NISSHAの技術が採用された製品に触れていたという学生が多かったことも、グローバルに展開しているNISSHAだからこそではないでしょうか。
続いて向かったのは、これまでNISSHAで作られてきた製品が年代順に展示されている部屋。
ここではディバイス事業部 事業戦略部 事業推進グループ グループ長の齋藤明洋さんが、展示されている製品とともにNISSHAの歴史を丁寧に説明してくださいました。
「NISSHAは1929年に創業者である鈴木直樹氏の自宅でスタートしました。創業理念は「活字印刷であればだれでもできる。他社の手がけない高級印刷をやろう」。
そして写真技術があまり注目されていなかった当時、他の会社がまだ取り組んでいなかった写真集や絵本といった高級美術印刷に取り組む会社として評価を確立していきました。
1960年代に入ると、現在のように紙以外への印刷にも取り組むように。
はじめはプラスチックに木目の柄を印刷する技術から始まり、1970年代に入ると、さらに印刷の技術を応用し、電子部品まで幅を広げていきました」
なるほど、NISSHAの紙の印刷にとどまらないチャレンジ精神はこうして作られていたんですね!
「10年後、どうなっているかわからない。だからこそ、それに対応し続けるために、いろいろなバックグラウンドを持った人が集まった会社であるべきなんだと思います。」
そう語る齋藤さん。
変化を続けていくための大事な鍵は、世界からきている留学生が握っているのかもしれません。