あなたが探しているものが何であれ、きっと京都で見つけられる
京都大学
マシュー・T・カミヤマ (アメリカ合衆国 出身)
※2022年取材
留学先をどのようにして選びましたか?京都を選んだ理由も合わせて教えてください。
京都に留学することで、研究に関することだけでなく、文化的なこともたくさん学べると思ったからです。留学のための奨学金プログラムに京都大学の教授を通して申請して、無事に採用されました。京都大学は学問レベルが高い有名大学と聞いていたので、いい機会に恵まれたと思いました。
現在何について学んでいますか?卒業の方は、これまでどんな勉強をしてきましたか?
今、京都大学の博士課程の学生です。昆虫の生態について研究する研究室に所属し、外来種の昆虫の侵入や影響について研究しています。私の研究は、アメリカを含め、他の国々に侵入し影響をあたえている日本在来種のカメムシをテーマにしています。カメムシは、侵入した先の国に、農業に甚大な被害を与えています。私はそれに対し、自然由来の方法で駆除などのコントロールができないか研究しています。
留学前、京都に対してどのような印象をもっていましたか?
京都には、とても伝統的で古風なまち、という印象を持っていました。静かで落ち着いていて、秋には紅葉、春には桜が美しいまち、ですね。
実際に留学して、京都の印象はどう変わりましたか?
京都は確かに長い歴史を持ったまちなのですが、他の都会にもあるような騒がしさもあり、現代的な部分も持っています。伝統的な部分と現代的な部分が、うまく溶け合っている町だと思います。それに、いつも何かのイベントが行われている感じもあります。地域の小さなお祭りから、まち全体に盛り上がるイベントまで、色々あります。「節分」は私の一番好きな行事です。2月に京都にいる場合は、ぜひチェックしてほしいです。今までの自分の最高記録は、福豆の18袋キャッチですね。
留学前、不安だったことはありましたか?どのような不安か詳しく教えてください。
覚えているのは、不安よりもわくわくした気持ちの方が大きかったことです。唯一心配していたのは、自分が日本の文化に馴染めるかということでした。日本の職場では、みんなとても厳しくまじめだと聞いていました。自分の性格上、そういった日本の仕事文化に合わせられるのか、心配でした。
京都に来てよかったこと、感激したことは何ですか?
京都でたくさんのことを経験できて、本当にうれしく思っています。もちろん京都での留学生活の中でたくさんの問題や困難がありましたが、その経験によって、本当に大きく成長できました。あと、京都で野球チームに参加できたのもうれしかったです。
それ以外に思いつくのは、町中でも本当にきれいに保たれていて、安全であるということですね。本当にすごいです。通りにゴミ箱は設定されていないのですが、ゴミが落ちていることもありません。こんなことがどうやって可能なのか、いまだに不思議です。
留学中に苦労したことはありましたか?
簡単な日本語が使えるというレベルで、コミュニケーションをとるということが、一番大変でした。でも、日本で生活をし、日本語を使う環境にいることで、早く修得できると思います。最初、郵便局や病院に行くことが、難しいと感じるかもしれませんが、こちらの人はとても親切で、必要に応じて手助けしようとしてくれます。あと、京都はびっくりするぐらい方向がわかりやすいです。私はかなりの方向音痴なのですが、道に迷うことは、もうほとんどありません。
京都で勉強する魅力は何だと思いますか?
京都で学ぶ一番の魅力は、まち自体が持つ魅力だと思います。京都に関するもの、京都の景色や、食べ物、建築物、自然、そしてここに住む人々、そのすべてに京都独自の美しさがあります。
留学経験を将来どのように活かしていきたいですか?
害を及ぼす来外昆虫について、その昆虫が在来種となる国で研究ができるという絶好の機会に恵まれました。外来種は、侵入先の地域と、在来種としてもともといる地域では、違った行動をします。大学院の研究で得た知識を、将来の研究につなげていきたいと思っています。
卒業後の夢を教えてください。
今後のキャリアとしては、日本で就職できればと思っています。世界の研究機関と連携して研究ができるような仕事がしたいです。日本と他国の間で共有できる知識がたくさんあると思います。
個人的な夢であれば、日本全国を旅行して、その中で出会った色々な動物など、日本の自然に関するドキュメンタリー動画を作りたいです。でも多分これを実行するのは、定年退職するまで待たないといけないかなと思いますが。
最後に…京都留学を検討している方にメッセージをお願いします。
あなたが探しているものが何であれ、きっと京都で見つけられますよ。