日本語能力試験JLPTの勉強法〜留学生の体験談
2022.02.25
日本語能力試験(Japanese-Language Proficiency Test、以下JLPT)は、日本語を母国語としない外国人に対して、日本語の能力を総合的に評価し、証明するための共通テストです。日本語で日本の大学を受験する留学生や、日本の企業での就職を目指す外国人には、日本語能力の証明は重要です。大学受験や就職活動の時に必要な日本語力は、「流暢(りゅうちょう/Fluent)レベル」か「ビジネスレベル」が多く、JLPTのレベル分けであれば、N2レベルやN1レベルに当たります。
この記事では、JLPT N1に合格した留学生が、自分の体験に基づいて、勉強法を紹介します。
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私は、現在京都の大学に通っている、ベトナム出身の留学生です。今回の記事では、私のJLPTの試験勉強について、お話ししたいと思います。日本語能力試験を受験する皆さんの役に立ったらうれしいです。
JLPTの一般情報
まず、これから初めてJLPTの試験勉強をするという人のために、試験について簡単に説明しますね。
試験は文字・語彙・文法などの言語知識、「読む」と「聞く」という言語行動を含め、5段階に分かれていて、N5は最もやさしいレベル、N1は最も難しいレベルです。最大得点数は180点、レベルによって合格最低点数が違います。以下の表は各レベル、合格最低点数、認定の目安をまとめたものです。日本語能力試験の公式サイトを基にして作っていますので、参考にしてください。
レベル | 合格最低点数 | 認定の目安 |
---|---|---|
N5 | 80/180 | 基本的な日本語をある程度理解することができる |
N4 | 90/180 | 基本的な日本を理解することができる |
N3 | 95/180 | 日常的な場面で使われる日本語をある程度で理解することができる |
N2 | 90/180 | 日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度で理解することができる |
N1 | 100/180 | 幅広い場面で使われる日本語を理解することができる |
出典: 日本語能力試験JLPT公式ウェブサイト
N1~N5 認定の目安https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html
得点区分・合否判定・結果通知:https://www.jlpt.jp/guideline/results.html
Study Kyotoマガジンの他の記事でも、日本語能力試験の一般情報や勉強方法について紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてください。(日本語能力試験とは?その戦略法は?)。
ステップ1:目標を設定する
最初のステップであり、一番重要なことは、はっきりとした目標を設定することです。テスト勉強の過程は難しかったり楽しくなかったりで、疲れてしまうこともあるので、自分で自分のやる気を引き出すために、はっきりとした目標を持ったほうがいいと思います。そして、日本語能力は年2回、7月と12月の第一日曜日に実施されることを覚えておいて、早めに準備を進めましょう。勉強はじめる前に、下記のことを自問し、答えを書いてみてください。
・目的は何?
・何のために自分はJLPTの勉強をするのか?
・なぜ自分にとってJLPTが重要なのか?
・いつまでに目標を達成する必要があるのか?
・どうしたら目標を達成できるのか?
答えを書いた紙を見えるところに貼って、やる気がないときに読むといいですよ。自分の未来の目標とその過程を言葉にして書くことによって、その目標がより明確に理解でき、実力以上のパワーが引き出されると信じています。